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モーメント (確率論) : ウィキペディア日本語版
モーメント (確率論)

確率論や統計学において、モーメント(もーめんと、)または積率(せきりつ)とは、確率変数のべき乗に対する期待値で与えられる特性値。
==定義と性質==
X確率変数、''α'' を定数としたときに、''α'' に関するn次モーメント(n-th order moment)は次で定義される。
: \langle (X- \alpha)^n \rangle \quad n=1,2, \cdots
ここで、<…>は期待値を取る操作を表す。
離散確率分布については,
: \langle (X- \alpha)^n \rangle = \sum_^ (x_i-\alpha)^n P(X=x_i) \,
ここで, x_1, x_2, ... は確率変数''X''の実現値であり, P(X=x_i)は, Xx_iをとる確率である。
連続確率分布については,
:
\langle (X- \alpha)^n \rangle = \int_^ (x-\alpha)^n p(x) dx

ここで, p(x)は, 確率変数''X''の確率密度関数である。
特に''α'' =0の場合に、モーメントはm_nと記される。
: m_n= \langle X^n \rangle \quad n=1,2, \cdots
期待値''μ''は, 1次のモーメントm_1に等しい。分散''σ''2は、2次のモーメント''m''1、''m''2で表すことができる。すなわち,
:
\begin
\mu & = m_1 \\
\sigma^2 & = m_2 - m_1^
\end

''m''1に関するn次モーメントを''μ''nで表し、n次の中心モーメント(n-th order center moment)、またはn次の中心化モーメントという。
: \mu_n=\langle (X- m_1)^n \rangle \quad n=1,2, \cdots
ここで、2次の中心モーメント''μ''2は分散と一致する。
一般の確率分布において、モーメントは必ずしも有限値として存在するとは限らない。実際、コーシー分布
:
p(x)=\frac \frac

において、モーメントは全て無限大に発散する

コーシー分布の特性関数
:
\Phi(\xi)=e^ \,

は、0において解析的ではなく、このことからもモーメントが存在しないことがわかる。
〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「モーメント (確率論)」の詳細全文を読む



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